修了生の声
松田玲子(2013年修了生)
〜講座を修了して〜
大変だったけれど、こんなに充実した時間を過ごしたことはなかったように思います。420時間の前半はレポートに頭を抱え、図書館通いもしばしばという、まさに学生時代に戻った、いやそれ以上に取り組みがいのある課題がたくさん。日本語教師にこんなにも学術的な勉強が必要なのかと思うこともありましたが、今はわかります。日本語教育に携わる者としての基本姿勢を身に付けることを教えてもらったのだと。後半の実習ではチームになって勉強する機会が多く、日本語教師のイメージが少しずつはっきりしてきたように思います。
教室の雰囲気はとにかく闊達で、この講座に参加しなかったら出会わなかったかもしれない個性的で魅力的な仲間に恵まれました。レポートやテストの度に、皆でワイワイと勉強した事も楽しかったし、授業中に思わず笑いがこぼれることも。年齢を問わず、知的好奇心いっぱいの仲間たちでした。今でもこのつながりは続いていますが、これはどうも神戸YWCAの伝統のようです。
修了後、神戸YWCA学院日本語コースの非常勤講師としてクラスを受け持つ機会をいただきました。学習者にとって何が一番大切か、教師として最善を尽くすことは具体的にどういうことか、日々突き付けられました。でも、自分が外国語を習うならこんな学校で学びたいと思うくらい諸先生には感服し学ぶところが多かったです。
私は一歩を踏み出したことで、思ってもみなかった新しい人生が見えてきました。
萩原洋輔(2011年修了生)
私は大学で2年ほど日本語教育について学んだ後、神戸YWCA学院の講座で1年勉強しました。講座では日本語を教える際に必要な知識を広く、以前に勉強した事はより深く、新たな発見を持って学ぶことができました。その甲斐もあって、幸運にも日本語教育能力検定試験にも合格する事ができました。
現在は日本に技術研修生として来た外国人の人達を中心に教えています。実際に教える場に立つと、机の上で学んだ事では対処できないことが当然ながらあり、苦労する面も多々ありますが、常に新たな課題と向き合い、取り組んで行くのもこの仕事の醍醐味だと思います。
藤原美代子(2008年修了生)
〜夢に向かって〜
神戸YWCA学院で420時間の日本語教師養成講座を修了し、2010年4月から2年間ベトナムのハノイで日本語講師の仕事をしていました。日本語学校での専任講師、大学の日本語学部での講師、どちらも忙しくも楽しい日々でした。私の場合は、まずベトナムありきで、1997年に中部の町ホイアンで町家の中庭を調査し修士論文を書いたのがきっかけで、いつかベトナムで生活したいと考えるようになっていました。朱印船貿易時代に日本人町があったことで知られるホイアンで日本語を教える仕事ができたら素敵だなと思ったのです。
全くの門外漢であった私ですが、養成講座では日本語教育や言語学の分野で活躍されている研究者や現役の日本語教師の先生方に教えていただき、新しい世界が開けました。今は大阪の専門学校で日本語を教えていますが、将来はベトナムにもどり、いつかホイアンで日本語を教えるのが、相変わらずの私の夢です。
日本語教育実習講座
単に「日本語を教える」ということだけでなく、学習者とのコミュニケーションの取り方、チームで教える大切さなど様々なことが学べました。日本語教師ってやっぱりいいなと思えた充実の講座でした。
S.T(2012年度修了生)
熱い暑い夏でした!こんなに熱中してものごとに取り組んだのは、学生以来です。机上の勉強と、実際がこんなに違うとは・・・。
実習期間中は、授業の準備に追われて毎日が実習一色。正直、とても大変でしたが、充実した毎日でした。
学習者は、国籍も年齢も様々で、もちろん共通語は日本語。はじめは、静かだった教室が、日本語を学ぶにつれ、日本語であふれる様子に感動しました。この機会に日本語を学びたい!という熱心な学習者ばかりで、教えられることがたくさんありました。
また、一緒に学んだ受講生のみなさんに助けられ支えられたからこそ、最後までやり抜くことができました。
10月から実際に教える機会に恵まれたのですが、実習で学んだことが、とてもいきています。私の場合、ボランティア経験もほとんどありませんので、実習講座を受講しなければ、教壇に立つこともできなかったのではないかと思います。
厳しく、温かく、そして熱心に教えてくださった先生方に感謝しています。