ロシア軍の即時撤退と対話による解決を強く求めます
日本YWCAは、ロシアによるウクライナへの侵攻と、プーチン大統領による核兵器を用いた威嚇に対して、改めて強く抗議します。また、対話を通じた停戦を行うために、国際社会がロシアに対する圧力をかけながらも、今、苦しみの中にあるロシア・ウクライナをはじめとした関係諸国の人々に寄り添う寛容さを持つことを強く求めます。
2月24日以降、ロシア政府がウクライナに侵入し、ウクライナ各地への攻撃を行っています。ウクライナの人々はその命と生活が脅かされ、大変な危機の中にいます。このようなロシア政府の行いは、国連 憲章、国際法に反する行為であり、いかなる理由であれ許されるものではありません。わたしたちは、ロシア政府が国際法を順守しウクライナへの攻撃を止め撤退することを、国際社会がロシア政府に対して働きかけるよう、行動を求めます。同時に核兵器の使用、また原子力発電所への攻撃などの核による大惨事へと繋がることの危険性についても、深く憂慮しています。核兵器が用いられた場合、それは世界規模の破滅的な結末をもたらします。わたしたちは、ヒロシマやナガサキの経験から、核がどれだけ悲惨な結果を招くのかを学んできました。現在、ロシア政府は、核の使用を示唆することで、ウクライナや周辺国へ威嚇をしています。このような「核を用いた威嚇」も核兵器禁止条約では禁じられた行為であり、国際社会の一員として許してはなりません。
今回のロシア政府のウクライナ侵攻により、ウクライナの市民だけでなく、ロシアの市民も同様に苦しめられています。基本的な表現の自由も保証されていない中で、政府の行動に異を唱えることもできず、経済的、社会的不安の中におかれています。わたしたちは国際社会の一員として、この侵攻により 苦しみの中にあるウクライナ・ロシアをはじめとした関係諸国の市民の痛みに寄り添い、停戦に向けてできることをしなければなりません。
わたしたちYWCAは、このロシア政府のウクライナ侵攻によって被害を受け苦しめられている全ての人々と連帯します。そして、ロシア軍の即時撤退と対話による解決を強く求め、日本政府が、「平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占める(日本国憲法前文2項)」ことを強く望みます。
内閣総理大臣 岸田文雄 様
外務大臣 林芳正 様
衆議院議長 細田博之 様
参議院議長 山東昭子 様
2022年4月6日
日本YWCA会長 藤谷佐斗子
総幹事 尾﨑裕美子
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