ソウルYWCAとの協働準備プロジェクト
活動のあゆみ
ソウルYWCAとの関係は、のちにソウルYWCAスタッフとなった金孝貞さんが、1989年に神戸YWCAの日本語学校へ留学して来たことがきっかけである。以来、神戸YWCAとソウルYWCA間で、青年レベルの交流が続いていたが、1995年震災の年を最後に、交流は途絶えた。しかし、2008年神戸YWCAで韓国語スピーチコンテストを開催したことにより交流が再開した。
ソウルYWCAより、近い将来何か協働できることはないかと誘いを受け、互いのYWCAの活動を学び始めた。そして、2008年ソウルYWCAとの協働を目指すプロジェクトが立ち上がった。
2008年 | 3月 | ウォン・ヨンヒさん、チ・ボギムさん、ソ・ドンスクさん(職員)来神 「平和構築のため、互いに訪問しあい、交流しながら協働できることを模索していこう」 |
4月 | 「ソウルYWCAとの共同準備プロジェクト」立ち上げ。 訪問団を迎えるために、近代韓日の歴史について、講師を招き公開学習講座実施。 韓国の歴史、竹島問題、日帝時代の韓国Yと日本Yについての自主学習会実施。 『ハングル講座』開催。 | |
11月 | 訪問団(11人)を迎える。2008年度の共通テーマ「人権」に関するそれぞれの活動報告。 YWCA/YMCA合同祈祷週の礼拝と「ソウルYWCAのメンバーと共なる集会」を持つ。その集会内で、神戸YWCA「夜回り準備会」から野宿者を取り巻く社会情勢と問題、神戸YWCAの野宿者支援について発題。その後、意見交換。 ソウルYWCAからは、チ・ボギムさんによる国際協力部の活動紹介をしてもらう。 トークセッションでは、今後お互いの「平和プログラム」に参加しあおうと決定。その他 観光など。 | |
2009年 | 『ハングル講座』開催。 京都遠足(韓国に関する史跡訪問含む) 『まだまだ知りたい韓国』(文化、在日問題、独裁政治下の韓国について)公開講座を実施。 今年度のテーマを「女性の貧困」と決定。テーマにそっての公開学習会を開催。(生活援助員の組合活動をしている立場より、女性の世帯主・シングルマザ・高齢者について話を聞く) | |
10月 | ソウルYWCA訪問(10人) 意見交換、活動見学など。(ポンチョン総合社会福祉館にて、地域支援活動、DV被害者支援活動などの話を聞く) グループに分かれて、板門店、ナヌムの家を訪問。 | |
2010年 | 今年度の共通テーマは「地域社会とマイノリティ」 | |
在日韓国朝鮮人の歴史について自主学習会をもつ。 | ||
6月 | ソウルからの訪問団を迎えた。(10人) 人と防災・未来センター、ハナの会(在日朝鮮人の高齢者が通うデイサービス施設)を訪問し、意見交換。神戸YWCAファンドレイジング部主催のBBQへ参加、観光など。 | |
2011年 | 2011年度は神戸YWCAがソウルYWCAを訪問する番であったが1年休止し、今後の交流について議論するため中心メンバーがソウルYWCAを訪問する予定であった。しかし、3月11日の東日本大震災発生、及び11月の全国会員集会開催のため年内の訪問は困難となった。その後、被災者支援プロジェクトとの協働で、一時避難と保養のために次年度8月に福島の高校生をソウルに送りたいとソウルYWCAに提案。福島YWCAの協力、いくつかの助成金も得て国際ユースピースワークキャンプのプログラムをソウルYWCAとの協働で企画。実施できることになった。高校生たちが交流の中で、平和で安心・安全な社会について学び合い、討議し理解しあっていくことを願った。 | |
2012年 | 8月 | 「日韓国際ユース・ピースキャンプ」(韓国龍仁市) 高校生13人(うち、福島9人、神戸4人)、聖光学院教諭1人、神戸Yプロジェクトメンバー5人(うちユースリーダー1人、職員2人)が参加 |
2013年度、2008年から2012年度までのプロジェクトの活動について総括を行ない、「『ソウルYWCAとの協働準備プロジェクト』その目指したもの、歩みの抄録」と題した冊子を作成した。今後、ソウルYWCAとの交流に関する窓口は、運営委員会が担うことになった。
この数年、私たちが築いてきたソウルYWCAとの協働準備プロジェクトが、日韓両国にとって本当によき実りとなったことを感謝したい。