あの「移転」から二ヶ月半経って、YWCAの活動もホンのわずかの休止の後、二宮町の本館と坂口通の分室で、順調に滑り出しました。
「わいわいランチ」の拠点は分室です。
ここで調理をし、お弁当箱に詰め合わせ配達しています。以前Yの食堂で作っていた時よりも、高齢者本位でお献立を立てられると云う利点があります。月〜金、毎回十数食を届けています。限られた時間で容器の消毒から配達まで、大変でなくはないのですが、結構楽しんでいます。私は水曜の担当ですが、とても恵まれていて、調理はベテラン、大変腕のいい方の運転、お弁当詰めには私を含めて3人、大分長く続いています。配達中は車の中で絶えずおしゃべりしています。話題はあらゆることの及ぶと言っておきましょう。
プロセスを楽しみながら、お届け先で喜んでいただく、ボランティアみょうりにつきると云うものです。
思い起こせば、私が「給食サービス」に参加したのは震災のあとも生々しく、街にブルーシートが目立ち、車が一寸刻みの渋滞に巻き込まれることも多かった頃でした。半壊のお宅、仮設住宅、お弁当の行き先はいろいろでした。今のように毎日型ではなく、食数も多くなく週に1,2回、夕食を届けました。帰りが真っ暗という時もありました。
これまでなんとか続けることができたのは、「待っていてくださる」からでした。自分が役にたっていると感じるのは、本当に嬉しいことです。いろんな方に合いました。こんなふうに年をとりたいと思う方も多く、目先にある私自身の老いと重ねて、さまざまに思いをいたして居ります。
分室での活動には何の変わりもないのですが、「わいわいランチ」は今年度からYWCAの組織上、震災復興委員会から福祉委員会へ移ることになりました。これからも「わいわいランチ」を通して見える神戸の街のありようなど、お伝えしたいと考えています。
(雅)